MySpaceはじまったな。というよりOpenIDはじまったな
「MySpace Japan」へYahoo! JAPAN IDでログイン可能に - INTERNET Watch
マイスペースは5日、SNS「MySpace Japan」にて、Yahoo! JAPAN IDでもログイン可能となる機能強化を行った。マイスペースとヤフーのサービス連携の一環となるが、マイスペースが他社のIDを受け入れるのは、日本が世界で初めてなるという。
MySpaceはじまったな。というよりOpenIDはじまったな、という感じ。OpenIDは、シングルサインオンシステムとか分散ID認証システムなんて説明されて、ひとつのIDでさまざまなサービスを使える技術というくらいは一般的に認識されてると思う。仕組みとしては認証側(OP)と、認証の結果を受けてサービスを提供する側(RP)とがあるんだけど、これをユーザを抱えるサイト運営企業の視点として見るとメリットが全然違う。
OPはつまり「俺んとこのお客様に便宜を図ってくれたまえ」という立場であるし、RPは「OPからいらしたお客様は登録はけっこうです。ご自由にお入りください」という立場になる。というわけでポータルやSNSでトップシェアを目指す企業は積極的にOPになりたがるし、逆にRPはユーザの個人情報はおろかメールアドレスさえも取得できずにサービスだけタダで使われてしまう、というマーケティング的にちょっとどうかという状態に陥る。
そんなわけで、これまで「OpenID対応!」なんて誇らしげにプレスリリースしていた企業は、ほとんどOPとしての機能を実装しただけだった(Yahoo!、livedoor、mixi)。一方RPとして使えるサービスは実は意外と少なくてメジャーなものだと以前はFastladder、@nifty aboutmeくらいだった。最近はiKnowとかFlipClipとかね。はてなは両方提供しているけど、RPとしてははてなスターのみだったりして。
そんな、誰もが親をやろうとするカードゲームのような状況がちょっと変わってきたかなと思ったのがこの間のmixiの発表。OPとして偉そうにするだけでなく、OPだからこそ提供できるAPIを通じてRP側のメリットを増やそうとしてきた。個人情報保護とかいろいろ難しい問題はあるけどこれは良いことだと思う。
そして今回のMySpaceの発表。MySpaceはその会員数からすると当然OP側を狙ってくると思ったら、いきなりRP。かなりびっくりした。日本だけの戦略かもしれないけど、これはOpenIDの利便性を今までになく実感させるものになると思う。そんなわけでMySpaceを応援します。MySpace頑張れ。ついでにレイアウトの見易さの改善も頑張れ。