アジャイル部屋掃除プロジェクト


部屋掃除がとても苦手です。仕事のソフトウェア開発プロジェクトだと各種方法論もけっこう身についていて効率良く進められますが、なぜか家のことだとまったく無能人間になってしまいます。
そんなわけで、仕事の手法を流用して家の掃除をやってしまえというのが今回のテーマ。アジャイルに部屋を片付ける方法について考えてみたので年末にかけて実際にやってみようと思います。
 
■小イテレーション
ちょっと前にキッチンタイマー掃除法という手法が話題になりましたが自分の経験からしても15分くらいをひとつの単位とするのはとても効率的に感じます。
今回のアジャイル掃除法も以下の(1)〜(3)のフェーズを1回15分くらいで実行し、対象領域を変えながら何回も繰り返すようにすると良いと思います。
 (1) 計画フェーズ
 (2) 仕訳フェーズ
 (3) 移動フェーズ
 
■詳細

(1) 計画フェーズ

a. 対象領域選定
今回のイテレーションで片付ける場所を決めます。1回のイテレーションで片付けられる範囲は狭いのでリビングとかキッチンとか大きな単位ではなく、この部屋の北側の2m四方など小さな領域を対象にします。
b. 移動先検討
物をどこに移動するか移動先をリストに書き出します。典型的な移動先は、クローゼット、本棚、引き出し、ゴミ箱などです。この段階では「何をどこに移動するか」というところまでは考えずに、必要となりそうな移動先を考えるだけです。
 

(2) 仕訳フェーズ

対象領域に放置されている物について、ひとつひとつ移動先を決めます。このとき実際に物を移動させるのではなく、移動先ごとに色分けしたポストイットを貼ったり、あるいは移動先ごとに箱を用意してそこに入れるようにします。ひとつの物について10秒以内に流れ作業的に仕訳けていきます。
 

(3) 移動フェーズ

仕訳が済んだものを、実際の移動先へ持っていき収納します。
 
■考え方
片付けが効率よくできない原因は、思考力と体力の使い方が悪いのではないかと思います。そのため、頭を使う計画・仕訳フェーズと体を使う移動フェーズとを分離します。さらに、頭を使うフェーズも細分化して、複数のことを同時に考えずにすむようにします。
また、移動先が共通な物を一括して運ぶことができるので立ったり座ったりや行ったり戻ったりという行動による体力の消耗を最小限におさえることができると思います。
 
■Q&A
Q: 移動先の収納がいっぱいです
A: たとえば本棚がいっぱいであれば、本棚自身を対象領域として上記のイテレーションをおこなって、不要なものや本棚にあるべきではないもの移動して新たな収納空間を確保します
Q: 仕訳フェーズ時にどうにも判断つかないものが出てくるんだけど?
A: 保留ボックスを用意して、10秒考えても移動先が決まらないものはそこに入れます。保留ボックスに物があるていどたまったら、それを対象領域にしてイテレーションを回します。このときの移動先検討時に保留ボックスにある物の行き先になりそうな移動先を大まかに検討しておきます。