UbiquityはGoogle時代の実行操作検索システムだというお話

Ubiquityすごいっす。何がすごいかはこの辺を見てみて。これを見たとき、なんか最近こういうの増えてるなあって思った。思い出したのはTomblooanything.elね。使ったこと無いけどMacQuickSilverも同じようなものらしい。でも、これらを統合ランチャーとかマッシュアップツールとか言ってしまうと、なんかちょっとイメージが違う。実際に使ってみると分かるけど、それまでのPCの操作感をまったく変えてしまうほどのインパクトがある。なんというかGoogleが登場したときのような驚きなのだ。

これはいったいなんだろうと考えてみた。直感に従うとたぶんこれはある意味Googleなのだ。かつてGoogleは、精度の高い検索システムでインターネット上のあらゆるリソースへの距離感を変えてしまった。「あれが見たい」とか「これが知りたい」というケースにおいてはほぼ満足する答えに最短で到達できる。

でもUbiquityGoogleがいまだ検索できないものを見つけたのだと思う。つまりそれが「アレがしたい」という欲求に対応する実行操作。Ubiquityは「アレがしたい」に対して、現状の環境で実行可能なアレの候補を提案し、インクリメンタル検索によって候補を絞り込んでいく。これはまさに操作の検索システムなのだと思う。「e」と入力するだけで「Email? Edit? それともe-bayで検索?」などと、eから始まる実行可能な操作の候補を推薦してくるので、それを絞り込んで実行する。合致する操作が無いと「じゃあその言葉をGoogleWikipediaAmazonで探す?」と今度は検索ツールを推薦してくる。Tomblooの場合は、文字列を投稿しようとしたらTwitterTumblrWassr、など多くのミニブログを提案してくれる。もし画像を選んでいたら画像投稿が可能なサービス一覧が表示される。Emacsの世界でこれを実現するのがanything.el。ファイルを開くのか新規作成なのか切り替えるのか、そのとき望まれるであろう操作の候補を出して、絞り込んで、選ぶ。

いわゆるWeb1.0がポータルやSNSで囲い込む時代で、Web2.0はそれらを横断的に利用できる検索システムやソーシャルサービスが台頭してきた。じゃあ次は何?の答えが「多くのソーシャルサービスやコマンドを手元に引き寄せておいて一元的に実行する」なのかなって、これらのツールを見ていて思った。