誰でもコンプレッサーが使いこなせるようになる良い本が出たよ

全国一千万のコンプレッサーコンプレックスのみなさんこんにちは。DTMプラグインの中で、コンプレッサーって一番難しいんじゃないかと思うんですよ。
 
基本はすごく単純なので原理を理解するのは簡単なんですよね。レシオとかリリースとか、原理はわかりやすい。でも、それが音楽的にどういう意味を持っていて、こうしたいと思ったときに何をどうすれば良いのかがいまいちピンとこない。自分の場合は、CDとか出す予定もないので、ちょっとした音楽をYouTubeとかSoundCloudに上げたいだけなんだけど、それにしてもそれなりの音圧にしたいし、各楽器は分離しすぎずにすこしぐちゃっとした固まり感を出したいくらいなんだけど、これが意外と難しい。
まずおおざっぱにどう設定して、その後ここに着目しながらこういう風に微調整していくみたいなノウハウって相当時間をかけて研究して試行錯誤していかないとなかなか身につかない感じ。
 
そんなあなたに(というかオレに)お奨めの本が出てたので買ってみました。
 
「スグに使えるコンプ・レシピ」 早乙女 正雄 著

 
いやー、こういうのが欲しかった。これまでちょっとなかったようなタイプの資料集です。ドラムやボーカルなどシチュエーションごとのコンプレッサーのセッティングがひたすら載ってます。キックだけでも23パターン、他のも含めると全部で200パターンくらいあります。CD-ROMもついていて、それぞれの音も確認できるところが親切です。
 
これを見ながら、この休日でひとつひとつ試していったら良い感じにコンプがわかってきたように思います。コンプレッサーでグルーヴ感をコントロールするとか前から聞いたことがあったものの半信半疑だったんですが、確かにコンプを使いこなすと、すでに録音されたトラックでもあとからアタックの強さや音符の長さといったエンベロープをコントロールできるようになるので、グルーヴを操作できそうです。
 
また、この本はとてもロジカルかつ具体的に書かれています。自分は、仕組みをあまり理解せずに感覚で操作したりするのが苦手なのでこういった説明が、とてもしっくりきました。
たとえば、リリースについてだと、こんな感じです。
まずリリースが短いとポンピングが発生してよけいな音が出たり、逆に長いと次の音を必要以上につぶしてしまうという理由の説明があり、そのためビートに合わせるのが基本という目標設定があり、それを実現するにはゲイン・リダクション・メーターがテンポに合わせて0dbに戻るようにするという手法の説明があります。
こんな風に、原理や指針がはっきりしていると、他社のコンプを使っていても考え方の流用がきいて便利ですね。
 
でもまあ、コンプのパラメーターってびっくりするほど統一されてないですね。特にニーなんかは単位もよくわからないし、ソフトニーにしたときにスレッショルドの手前から曲線になるものとスレッショルドを越えてから曲線になるものとかバラバラです。
「すぐに使えるコンプ・レシピ」ではAvid Dynamics IIIらしいのでProTools派の人はそのままいけるっぽいです。自分のヨメはFL-chanなので、コンプはFruity LimiterとかMaximusなんですが、どっちもちょっと微妙に機能が豊富すぎたりして。結局、動作確認用にシンプルなコンプが欲しいなあと思ってDynamics IIIっぽいコンプレッサーをREAKTORで作って試してました。
 

 
そんなわけで、コンプレッサーが苦手だったり、もっと高いレベルで使いこなしたいと思っている人には必携の本だと思います。